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知古の人で亡くなる人が多く
仏具を頼まれることもあった。
昨今は、墓じまい、が深刻な問題であって
仏壇などもその独特の存在感ゆえ
置き場に困るような時代になってしまったようだ。

位牌も様々な大きさやデザインのものもある。

この位牌は
故人が¨横並びの好きな人¨だったということで
位牌の形を踏襲しつつかなりシンプル化し、
生活空間の邪魔にならないような
手のひらほどの大きさの小さな位牌とした。
しかし、本ものの黒檀の存在感は
厳粛かつあたたか味を感じる。

ところで、仏具がカタログショッピング化していることを知っているだろうか?
結婚式の引き出物のごとき分厚いカタログが葬儀屋から来るそうだ。
それを他所の家で見せられて、驚いたことがあった。
自分の作品と出会ったのだ。
もちろん、そんなオファーなどない。
しかし、どうみても自分が叔母のために作ったもので
素材や材の使い方までも同じである。
特殊な木材の使い方をしているので一目でわかるのだ。
つまり、贋作ではなく画像ごと盗用されている。
一度発表の機会があったのでその時撮影されたものかもしれないが。

仏具や神具を作る時は、非常に清らかな気持ちで作品と向かい合いつつ
作業を進めるので、こういう盗用は、
穢されたような非常に厭な気持ちになる。
もしも、デザインが気に入ったら一言声をかけてください。